ハーレーって壊れるの?ハーレーのプロに聞いてみた

ハーレーって壊れるの?ハーレーのプロに聞いてみた

 

 

 ハーレーは壊れるのか?

 

編集部:自己紹介お願いしてもらっていいですか?

 

上代:ハーレーダビッドソンジャパン正規販売店で勤務しております上代です メカニック歴24年ですエボリューション、ショベルとか あとパン、ナックルごくまれに見ていました

 

編集部:ハーレーって壊れるのですか?皆さんも知りたい内容なんでどうでしょうか?

 

上代:そうですね。モデルや保管状況、乗っているか乗っていないのか?メンテナンスの状態でだいぶ異なると思います

 

編集部:具体的にはどういうことですか?

 

上代:モデルでいうとエボリューション以前ですね。時間が経ってますのでへたってきますよね。

 

編集部:時間が問題なんですか?

 

上代:上代:それだけではなく作りにもありますね。ショベルなんかはすごい振動によるボルトの緩みや精度や作りの問題でのオイル漏れが多かったですよね、今と比べるとかなり手を加えないといけないですね

 

編集部:エボも振動がありますがいかがですか?

 

上代:ショベルほどでない、整備していてエボ、ショベルのメンテナンスでいうと3倍ぐらい時間がかかります。それぐらい製品の出来の違いがあるのでエボ程度ではまだ手間かかるレベルではないと思います。ただこれもショベルでもメンテナンスをキッチりして乗っていれば比較的壊れないですね。ビンテージでも手を加えてるのとそうでないのとでは壊れる確率はだいぶ違うと思います。あとツインカムはホントよくできているのでほとんど壊れないですね

 

編集部:あとどんなところが壊れますか?

 

上代:壊れるというか、トラブルの第一位は、やはりバッテリートラブルです。ツインカム、エボ、ショベルなどは関係ないですね。特にエボ以前は振動が大きいので、端子のボルトの増し締めは、点検時には必須項目ですし、端子ボルトの緩みのトラブルは結構有ります。バッテリーあがりかなと思ったら、先ずはボルトの緩みを疑う。それでもセルがまわらないようでしたら、一日かけて充電するか、バッテリーを交換すれば問題ありません。ハーレーの様なロングストロークの大排気量エンジンは、クランキングに大電力を必要としますのでちょっとでもバッテリーが弱くなっていると、なかなかエンジンかかってくれない時が有ります。冬場のキャブレターモデルは特にその傾向が顕著です。

 

 

 

編集部:バッテリーの締め付けに気を使かえばいいんですね

 

上代:あとちゃんとエンジンを定期的にかけることですね

 

編集部:エンジンをかける?キャブレター内で腐って詰まらせないためですか?

 

上代:それもあるのですが、エンジンをかけてアイドリングの状態で置いておくとバッテリーが消費していくんです。

 

編集部:充電されるんではないのですか?

 

上代:ハーレーはアイドリング時ではバッテリーは充電されません。、ある程度の回転数を上げないと充電されない仕組みになっているんですね。

 

編集部:どれぐらい上げないといけないんですか?

 

上代:おおよそ2000回転以上でしかも、充電するスピードも遅いので時間にしたら1時間位は走って欲しいですね。

 

編集部:1時間以上も?それは知りませんでした。

 

上代:このことを知らない人は多いです。うちでも「なんで毎日エンジンかけてるのにバッテリー上がるんだ!」と怒ってくるお客さんもいます(笑)

 

編集部:ツインカムもですか?

 

上代:ツインカムもです

 

編集部:へー勉強になります

 

上代:あと走ってないと、シール類も劣化しやすくなります

 

編集部:どういうことですか?

 

上代:トランスミッションのシールなどは走っていないと回らないので、しばらく走っていなくて急に動かすと割れたりします。例えば輪ゴムでもしばらくほったらかしにすると硬くなるでしょう?で触ると弾力性がなくなりポロっと壊れる。あの現象が起こるんです。結果ハーレーでいうとミッションからオイル漏れが起こる

 

編集部:だから乗らないと壊れるんですね

 

 

上代:そうです。あとはツインカムは大丈夫なんですが、エボまではレギュレーターがよく壊れました

 

編集部:よく聞きますね

 

上代:少し遠回りな説明になるんですけどいいですか?(笑)

 

編集部:はい、お願いします

 

上代:レギュレーターの故障の話をするのにハーレーの充電の構造を知る必要があります。そもそもハーレーの充電系は、永久磁石とコイルの組み合わせで発電した交流電気を、レギュレータという装置で12Vの直流電気に直すと共に、使い切れない電気をフレームに落として捨てているんです。このやり方は、ちょっともう古いシステムなんですね。車なんか、エアコン等の電装品の必要な電流をアイドリングから要求される為、永久磁石の代わりに電磁石を使い、低回転では磁力を強くし、高回転では磁力を弱くして、発生させる電流を一定に保っています。ただ、オートバイにはまだまだ構造が単純でレイアウトしやすい、永久磁石とコイルの組み合わせを使ってる事が多いです。

 

編集部:な、なるほど、少し難しくなってきましたね

 

上代:(笑)大丈夫ですか?

 

編集部:なんとか、はい...

 

上代:あとこのシステムの弱点として、エンジンのクランクに直結したローターには、永久磁石が組み込まれており、回転が上がれば発生する電流も比例してドンドン上がっていきますので、レギュレーターがフレームに電気を短絡させる作業量が増え、基盤に負荷がかかりすぎて壊れてしまい、さらには行き場を失った発生電流は、いずれオルタネーターコイルを焼損させてしまいます。こうなると修理代は10万円オーバーとなってしまいます。

 

編集部:それは痛いですね

 

上代:でもそこまでいくケースは稀です。あとレギュレーターはツインカムは壊れないですがエボ以前のバイクを考えてる方はよくダメになりなるので気付けてください

 

編集部:対策はないのですか・

 

上代:電気部品なんで壊れるときは予告なく壊れます(笑)壊れた時にどうするかを考えておいた方がいいですね。転ばぬ先の杖じゃなく転んだ時の杖ですか(笑)
スパークプラグとレギュレーターは予備で持っておいたほうがいいですし、エボリューションモデルの後期ではレギュレーターにアース線が追加されしっかりとボディーアースを取れる様になったので、乗られているハーレーのレギュレーターを見て黒い短い配線が付いていなかったらアース線を追加するのも効果のある杖になると思いますよ(笑)

 

編集部:やはりトラブルはあるんですね

 

上代:ビンテージバイクは仕方ないですね。そこも含めて良さなので、トラブルが不安な方はやはり、新しいツインカムが安心でしょうね

 

編集部:そんなに違うんですね

 

上代:バッテリーやレギュレーターでいうとシステムは依然旧式のままなのにトラブルが減ったのはなぜかというと、、、振動の多いハーレーです、ソフテイルモデルなんかはラバーマウントされたオイルタンクの中にバッテリーが入っています、高温のオイルがバッテリー液を蒸発させ、バッテリーの容量が少なくなり、発生電流を受け止めるクッションとしてのバッテリーの機能が低下する事がシールドバッテリー採用による激減したこと。バッテリー端子の形や内部の構造が変わり各部の強度が上がっている事、昔からハーレーのバッテリーって高価でしたが、同じように高価なバッテリーが有りまして実は船舶用のバッテリーも高価なんですよね。水上バイクなんてハーレーの比じゃない位の振動を受ける環境ですがそういった用途で使われるバッテリーも振動対策された高価なバッテリーです。そしてヘッドライトの常時点灯が安全の為に法律で義務付けされた事でスイッチが廃止され消せなくなって、適度に発生電流を消費してるおかげで、レギュレーターの負担を軽くしていると事だと思います。あと製品自体のバラツキも少なくなった事です。

 

編集部:なるほど

 

※続きは近日公開

 

 

 

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